生理痛は当たり前ではありません。
毎月悩まされる下腹部の重だるい痛み…。生理痛は女性ならほとんどの方が経験あるのではないでしょうか。
生理痛は、排卵後に着床に備えるため厚くなった子宮内膜を排出するために、プロスタグランジンという物質が作用して子宮が収縮することで起こります。
プロスタグランジンは出産時にも分泌され、強い筋肉収縮作用があります。
そのため、生理の1、2日目におなかが痛くなることは自然なことです。
しかしそれが寝込んだりしてしまうほどひどい痛みがあるとしたら、そのままにしておくのはよいことではありません。
生理は自然なことなのに、それが生活に支障をきたすのは問題があると考えた方がよいのです。
ですが、鎮痛剤で痛みが引くことが多かったり、痛みの出るのが月に2、3日で他の日は忘れていられることなどの理由で、そのままなにもしないでいる場合も多いのではないでしょうか。
生理痛で婦人科を受診することも躊躇してしまうかもしれません。
寝込むほどの痛みを放っておくなんて、男の人には信じられないかもしれませんね。
妊娠は病気ではないと言われることがあるように、婦人科系の不調はどうも軽視される傾向にあるように思います。
痛みはからだからのサインです。
なにかある、と思って無視せず原因を調べたり、治療や改善方法を考えてみた方がよいと思います。
激しい生理痛がある疾患
子宮内膜症
子宮腔に存在する子宮内膜組織が他の場所で増殖する病気です。
生理の時にホルモンの影響を受けて一緒に出血するので、痛みが発生します。
子宮筋腫
子宮の筋肉組織内にできる良性の腫瘍で、発生した場所によっては生理痛や出血過多を引き起こします。
子宮後屈
子宮の形が後ろに曲がっているために、生理の時の収縮が強まることがあります。
このような問題がなくても、生理痛が激しくなることも多いです。
ストレスや心配事などで生理の周期が乱れたり、いつもはない生理痛が今月はひどかったりと、さまざまな事柄に非常に敏感に反応するのが子宮や卵巣です。
東洋医学では、子宮や卵巣のトラブルには基本的に冷えが関係していると考えます。
痛みは、「不通即痛」「不栄即痛」といって、流れが悪いか、栄養が足りてないと痛みが発生するとしています。
特に、流れの悪さは冷えがもたらします。
また、お血があっても流れの悪さはおこります。
生理痛があることで、からだがこの状態になっていることを知らせてくれていると考えることができます。
鎮痛剤を飲み続けていても、この状態は改善しません。
冷えやお血は不妊症の原因にもなります。
婦人科系の問題だけでなく、さまざまな不調の原因にもなります。
生理痛をケアすることは、からだをケアすることにつながります。
といっても婦人科にいくのはためらわれる…という方は、鍼灸院に行くのもよいかと思います。
生理痛は改善がわりと早く自覚できると治療を通じて感じていますので、効果を実感しやすいかと思います。
なにより、薬に頼らず自然に改善していくことができるので、からだへの負担がありません。
肩凝りなどの他の不調と合わせても治療ができますので、気になっている方は是非ご相談ください。