女性のための鍼灸院 すばるのブログ

横浜市港北区大倉山。静かな町の片隅にある鍼灸院です。鍼灸を通して、妊活、美容鍼、更年期などの女性のお悩みに取り組んでいます。

今やっている健康法は、余計なおせっかいかもしれない。

前回の話の続きのような感じになりますが、からだによいものっていろいろありますよね。

黒酢やニンニクを使ったサプリ、アーモンドがお肌に良いとか、 ヨーグルトで免疫力を上げるとか。

また反対に、食べない方がよいと言われるものもあります。

トランス脂肪酸の使われているマーガリンとか、ソーセージなどの加工肉にはリン酸塩が入ってるからよくないとか。

様々な情報をもとに、摂るべきもの、避けるべきもの、いろいろ考えて日々の食事を考えています。

食べ物以外でも、水を飲むとか、有酸素運動をするとか、趣味を持つとか、まあいろいろあります。

でもそれらが、本当にからだのためになっているのかどうかは、案外わからないんですね。

よいとされることでも、例えば同じものをひたすら食べるとか、運動しすぎるとかになるとからだに負担になっているかもしれません。

 

からだをコントロールしているのは基本的には脳です。

白子のようにうねうねしているのが脳、と思われがちですが、その部分は大脳といわれる部分で、その内側には大脳辺縁系、脳幹(間脳、中脳、延髄、橋)、小脳があり、それらすべてまとめて脳と言います。

 

脳幹は原始的な哺乳類にもある、生命維持に必要な機能をコントロールしているところです。

呼吸、血圧、心拍、消化吸収、唾液分泌、嚥下(飲み込み)、咳、嘔吐、排尿、呼吸、筋運動調整、平衡感覚調節、眼球運動、自律神経調節、体温調節、摂食飲水、概日リズムなどを絶え間なく制御しているのです。

小脳は運動の調節を担っていて、平衡感覚や姿勢の維持、筋運動の学習(スポーツ)も小脳のおかげです。

大脳辺縁系は本能や情動、記憶に関わります。

ではいちばんでかい白子状の大脳はなにをしているのかというと、ただ単に生命を維持するのではなく、よりよく生きるための働きを担っています。

厳密にいうと、大脳の表層部である大脳新皮質というところになります。

そこでは、意志や理性、知性をつかさどって、人間らしく生きるために神経細胞を張り巡らして活動しています。

要するにいろいろ考えたり、行動したり、コミュニケーションをとったりするのが大脳の役割です。

 なので、大脳はからだのことは詳しくありません。

でも大丈夫です。

例えば水分が不足すると、脳幹が「のどの乾いた感じ」として教えてくれるので、水を飲むという行動にでればよいだけです。

いちいち、今日は朝みそ汁と水を一杯飲んだから昼前にお茶を一杯飲まないとちょっと足りないな、などと考える必要はなくて済むんですね。

3時間前にトイレに行ったからそろそろ行かないとやばい、なんて考えなくても、尿が溜まってくると、トイレに行きたいなと、しかも段階を経て教えてくれます。親切。

そういうからだからのメッセージに素直に従っていればいいんですが、けっこうざっくりしてるので、うまく受け取れないことも多いんですね。

ただでさえ、大脳はあれこれ考えてしまう癖があります。

 

そのため、これがからだによいだろうと思ったことも裏目に出たりしてしまいます。

最近汗かいてないからサウナ行こう→脱水症状とか。

それに、からだからのメッセージを正しく受け取れないこともあります。

お腹空いた→パン食べよう→栄養が足りてないから満腹中枢働かず→またパン食べる→だから栄養足りてないんだって!!みたいな、会話が成り立ってないような状況になったり。

健康法も然りで、よかれと思ってやったことなのに、からだはそうじゃないんだよなーとつぶやいているかもしれません。

あれこれ健康法を試すのもよいですが、からだのメッセージを読み解くように心がける、つまり丁寧に生活することも大事ではないかと思います。

からだとよりよい関係を築けたらよいですね。

 

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