女性のための鍼灸院 すばるのブログ

横浜市港北区大倉山。静かな町の片隅にある鍼灸院です。鍼灸を通して、妊活、美容鍼、更年期などの女性のお悩みに取り組んでいます。

虫歯はないのに、歯が痛む時は

歯が痛くて歯医者に行ったのに、虫歯はありませんと言われたことはないでしょうか。

副鼻腔炎顎関節症、喰いしばりでも歯が痛む場合もありますが、疲れやストレスで痛みが出ることもあります。

 

このような歯の痛みは、鍼灸治療で軽減または解消することが可能です。

鍼灸では、そもそもなんで歯が痛むのかは考えないんですね。

東洋医学的にどうなってるかを診るだけです。

からだがどういう状態にあって、そのせいでどのような影響が出たために歯が痛むのだ、という考え方です。

そのため、歯の治療の後痛みが取れない、でも、ストレスで歯が痛い、でも、診たてが同じなら同じような治療になります。

虫歯そのものは治せませんが、虫歯による痛みも同じです。

 

でもだいたい

虫歯や歯を削った痛み→腎虚から陽明経に熱

歯肉炎や歯槽膿漏脾虚から陽明経に熱

ストレスや肩こり→肝虚から陽明経に熱

というパターンが多いかと思います。

からだになんらかの虚があり、そのために発生した熱が歯を通っている経絡に停滞するから痛みが発生する、というのが東洋医学的な歯痛です。

陽明経というのが、歯を通っている経絡です。

この歯を通っている経絡上の経穴(ツボ)を使うので、歯にはりはしません。

からだの虚を補い、停滞している熱をさばけば痛みの原因がなくなりますので、痛みが治まるという理屈ですね。

上の歯には陽明胃経、下の歯には陽明大腸経が通っているのでそれぞれの経絡の経穴を取ればよいのですが、実際は臨床で確認しながら、というのがいいような気がします。

肩こりが原因の場合は、これに肩こりを取る治療を追加すればぶり返すことも防げます。

おもしろいことに、冷たい水が歯にしみる場合としみない場合は病態が違うと考えて、使う経穴も違います。

東洋医学的にいうとしみるのは虚熱、しみないのは実熱が原因となります。

実熱は余った熱、虚熱は陰が足りなくて相対的に多くなった熱を意味します。

 

歯が痛くて鍼灸に来られる方はいませんけど、今日歯医者に行ってきてまだなんだか痛いのよね、という話になった時など、治療に追加したりしています。

こんなの鍼灸に関係ないか、と思って痛みやつらいことをそのままにしないでお話しくだされば結構治療できるものも多いので、お悩みはぜひご相談ください。