経穴(ツボ)にも役割があります。
鍼灸治療は経穴に鍼やお灸を施すことによって不調を改善していく訳ですが、治療につかう経穴の選び方もいろいろあります。
自分でツボ押しするように紹介されているものは、その経穴=効能というストレートな関係があります。
例えば、足三里=胃腸疾患に効く、とかですね。
ツボの一般的なイメージも、そういう、ここを押せば○○によい、というものなんだと思います。
痩せるツボってどこ?とか、目の疲れた時にいいツボってあるの?とか、気になりますよね。
このような、直接改善につながる経穴はいろいろありますが、これだけでは治療は成り立ちません。
不調が現れる本当の原因は別にあり、その大元である例えば肝虚証などのからだの偏りを改善することが一番重要になるからです。
ではからだの偏りをただすための選穴(経穴の選び方)はどうするかというと、経穴の性質を考えます。
五(六)臓六腑にはそれぞれの気が流れる経絡があります。
この記事↓の時に少し触れましたが。
例えば肝の気が流れる経絡は肝経で、足の親指から始まってあばらの下まで流れていて、その経絡の上に経穴が存在しています。
つまり、経穴はバラバラにからだの上に存在しているのではなく、経絡上にあります。
なので、肝に関する治療をしたい時は、肝経の経穴を使えばよいということになります。
そしてまたさらに、経穴も五行の割り振り(五行穴)があります。
肝経でいうと、
木=大敦
火=行間
土=太衝
金=中封
水=曲泉
となっています。
これをもとに、不調の状態にあった経穴を選穴していきます。
この五行穴の他にも
五要穴
八会穴
四総穴
など、特別な働きがあるものとしてまとめられた経穴があり、そんなのも参考にして選穴していきます。
今鍼をしたツボは何に効くツボなんですか?と治療中に尋ねられることがありますが、案外説明に困ってしまうのは、こんな理由があるからなんです。
時間をいただければ詳しくご説明致します。。