こむらがえりを回避する!
明け方、いきなり足に激痛が!
ふくらはぎの痙攣、こむら返りを始め足のつりに襲われたことがある方は多いのではないでしょうか。
こむらとは腓、つまりふくらはぎのこと。
ふくらはぎがひっくり返る(くらいのことが起こってそうなほど痛い)、ということですね。
こむら返りはたくさん歩いた日、激しい運動をした日など、主に足を 酷使した後の早朝になりやすいです。
また、泳いでいる最中や水に飛び込んだ瞬間など、プールや海で起こることがありますが、これは溺れる原因にもなるので、軽視できません。
妊婦さんも、妊娠後期に足がつりやすくなります。
この原因は電解質(マグネシウム、カルシウム)の不足があるとされています。
筋肉の動きにはカルシウムイオンが必要で、それが足りなくなるので痙攣するというわけなんですが、明確な理由はまだわかっていません。
寝ている間は筋肉を使っていないわけですし。
東洋医学的には、これまでも何度かご紹介してきたように、筋肉のトラブルは肝が関係しています。
肝がコントロールしている血が不足していると、筋はひきつるとされています。
血が不足する原因として、筋をたくさん使って血を消耗したり、冷えて血の巡りが悪くなることが挙げられます。
これなら、運動後や水中、妊娠中に起こりやすいことに対する原因として納得できます。
また、明け方は一番冷え、かつ血がからだの中心に戻っているため足には少なくなっている時間帯です。
そのため、足がつりやすい人は肝虚証であることが多く、肝を補う治療と冷えないようにすることで防ぐことができるということになります。
しかし、今そこにある危機!
今この痛みを取りたい!
そんな時はのんきに鍼灸治療をしているいとまはありません。
そこで、こむら返りや足のつりによいとされる経穴をいくつかご紹介します。
太衝
足の親指と人差し指から伸びるスジの交わる谷間のツボです。
肝経の原穴でもあり、肝に関する不調にはとりあえず試す価値ありのツボと言えます。
膝を抱え込みながら、もう一方の手の親指で押してみましょう。
足三里
膝の斜め下外側にあります。
意外と取穴しにくいですが、押してグッとくるところです。
足の疲れ全般に有効とされているツボなので、ひきつってる筋肉とは違うかもしれないですが、痛みが取れるかもしれません。
承山
ふくらはぎがアキレス腱にかわるポイントにあるツボです。
強く押すと痛いです。
ふくらはぎ上のツボなので、ふくらはぎのトラブルには使えると思います。
やさしく押してください。
陽陵泉
膝の斜め下の骨のでっぱりの、指先分下にあります。
八会穴というツボのカテゴリーで「筋会」とされるツボです。
肝の表裏関係にある胆経のツボでもあり、筋に関わりの強いツボなので、筋肉のトラブルによいと思います。
環跳
膝をからだに引き付けたとき、足の付け根にできるしわの先端にあります。
これも胆経のツボで、股関節の動きをよくしてくれるツボです。
ここを緩めることにより、足全体の筋肉を和らげるのではないかと思います。
場所がわかれば自分で押すことができる経穴なので、こむら返りに見舞われた際にお試しいただければと思います。
痛くて取穴している場合じゃないかもしれませんが。。