体調をモニタリングしてみよう。
こんな気候のせいか、からだの不調に悩まされる方が増えているように思います。
しかも、これってなんでだろう?というような、原因がはっきりしないものが多いです。
- 食欲がない
- 急に動悸がした
- わき腹に痛みが時々出る
- とても眠くなる
- 眠れない
- 湿疹のようなものができた
- 吐き気がして吐いてしまった
- 普段まったくないのに頭痛がした
- 下痢が続く
- いつものように体が動かない。だるい。
このような症状を、特に心当たりはないんだけどこの前こんなことが、、という感じでお話しをうかがうことがあります。
治療する側としては、生活の全てを観察している訳ではないので、お話しの範囲で、そして脈などの診断の範囲で原因を考えてみるしかないのですが、これだということに行きつくのは難しいです。
今まで出たことのない症状に見舞われると、とても焦ったり不安に思ったりします。
病院に駆け込むも、特に異常はないと言われたり。。
もちろんきちんと調べて治療した方がよい病気が原因にある場合もあります。
でも普段から検診などを受けて問題ないことを確認しているのであれば、一時的な症状は大丈夫なことがほとんどです。
ひとのからだは非常に精密ですばらしい機能を備えていますが、その精密さゆえ、とても繊細です。
繊細だからこそ、わずかな鍼の刺激でも治療が可能なのだと言えます。
逆に言えば、繊細だからこそ小さなエラーが出やすいのです。
人間関係のストレス、過労、寝不足、食べ過ぎなど、わかりやすい不摂生を続けていれば、わかりやすくからだの調子をくずします。
しかしそんなことをしていなくても、気温、湿度などの外的環境の変化や、ニュースでみたつらい内容、ちょっとした食べ合わせ、生理の周期など様々な要因が重なって、思わぬ症状として現れるということはあります。
だからといって、なにかと大事、大事に扱いすぎても生活が成り立ちませんし、からだもそんなことは望んでいません。
ではどうすればよいかというと、自分のからだを観察することをやってみるとよいです。
気になる症状が出た時、その近辺の生活を振り返ってみる。
そうしてデータを少しずつ集め、こういう時にこういう症状が出るようだ、というのを掴んでいくのです。
そうすると、例えば梅雨に入るとだるくなるみたいだな、とか徐々にからだの傾向がつかめてきます。
そして、梅雨以外の雨の日はどうだろうか、などと観察を発展させてさらにデータを収集することができます。
そんなことを繰り返していくうちに「気温が急に上がった高湿度の日がだるくなる」というようなひとつのパターンを見つけることができます。
これが何パターンもつかめれば、ちょっとしたからだの変化にも冷静に対処することができるようになります。
もちろん生活環境が変わったり年を重ねたりで、データの要素も変わっていきますが、ひとつのパターンに新たな変化を織り込む方が、イチからデータを集めるより容易です。
そうして、この時期は体調を崩しやすいからまめに鍼に通おう、などと積極的に体調をコントロールすることにつながります。
いつも元気な人をみると、うらやましいと思うこともあるかもしれません。
でも、自分のからだを知り、コントロールできる(すべてではないけれど)ということは人生において大きな強みになるはずです。