お正月にダラダラしてしまうのは、退屈だからだけじゃない
すでに元旦から一週間が過ぎ、松もとれました。
通常運転の日々が戻ってきている方も多いのではないでしょうか。
なんとなく調子が戻らない、だるいなーと思っている方もいるかと思います。
お正月は生活のペースがいつもと違ってしまいますので、調子を崩してしまいがちですね。
特にダラダラと寝正月なんてしてしまうと、回復に時間がかかるかもしれません。
お正月、特に食生活においてこんなことをしてなかったでしょうか。
- 食事時ではない時間帯におせちなどをつまんでお酒を飲む
- 昼過ぎに起きて朝ごはんを抜く
- 豪勢な食事をお腹いっぱい食べる
- おもちをいくつも食べる。
などなど…
そんなことをしていれば、胃腸に負担がかかります。
胃腸に負担がかかると、それを管轄している脾が虚します。
お正月は脾虚証になりやすい状況なんですね。
脾が虚すと、脾の支配部位である四肢(手、足)の動きが悪くなります。
というか、力が入らず動かすのがおっくうになります。
脾の気血津液の生成作用が鈍って、手足まで十分いきわたらなくなるのです。
また、脾に当たる五味は甘味ですが、お正月の食べ物は甘い味のものが多いです。
適量の甘味は脾に潤いをもたらし、気血津液の生成を助けますし、緊張を適度に緩める働きがあります。
仕事の合間のおやつはいい息抜きになりますが、それは甘味が緊張を緩めるからです。
しかし甘味は、過剰になるとかえって脾に悪い作用をもたらします。
過ぎたるは猶及ばざるが如し、ということです。
甘味は肉を傷る(やぶる)と、古典に記述があります。
甘味の緩める作用が過ぎると肉をいためる、つまり甘味の緩める作用が、引き締める作用を弱めてしまい、太るということですね。
さらに、脾の五神は意智で、考える力です。
脾が虚すと、考えがまとまらず、ぼんやりしてしまい頭が働きません。
そのためにやる気も落ちます。
そしてだるいからといって体を動かさないと気もめぐらず、さらにだるくなって余計動くのが嫌になる。。
このように、お正月ダラダラしてしまうのは、その食生活の乱れで脾が虚すことも一つの原因になっています。
まあ東洋医学で説明するまでもなく、経験的にわかってることかもしれませんが。
お正月が過ぎたら、控えめで規則正しい食生活をこころがければ、いつもの生活に戻りやすいかと思います。
七日に食べるとよい七草粥には、胃腸の働きを助ける大根や、気のめぐりをよくするセリなどの香味野菜が入っています。
おかゆは薄めに炊いておなかの負担を軽くすれば、お正月をリセットするにはよい食事かと思います。
七日にこだわらず、胃腸がスッキリしないとか、やる気が出ないとかいう方は、このような食材でのお料理を試してみてはいかがでしょうか。