女性のための鍼灸院 すばるのブログ

横浜市港北区大倉山。静かな町の片隅にある鍼灸院です。鍼灸を通して、妊活、美容鍼、更年期などの女性のお悩みに取り組んでいます。

お正月にダラダラしてしまうのは、退屈だからだけじゃない

すでに元旦から一週間が過ぎ、松もとれました。

通常運転の日々が戻ってきている方も多いのではないでしょうか。

 

なんとなく調子が戻らない、だるいなーと思っている方もいるかと思います。

お正月は生活のペースがいつもと違ってしまいますので、調子を崩してしまいがちですね。

特にダラダラと寝正月なんてしてしまうと、回復に時間がかかるかもしれません。

 

お正月、特に食生活においてこんなことをしてなかったでしょうか。

  • 食事時ではない時間帯におせちなどをつまんでお酒を飲む
  • 昼過ぎに起きて朝ごはんを抜く
  • 豪勢な食事をお腹いっぱい食べる
  • おもちをいくつも食べる。

などなど…

そんなことをしていれば、胃腸に負担がかかります。

胃腸に負担がかかると、それを管轄している脾が虚します。

お正月は脾虚証になりやすい状況なんですね。

 

脾が虚すと、脾の支配部位である四肢(手、足)の動きが悪くなります。

というか、力が入らず動かすのがおっくうになります。

脾の気血津液の生成作用が鈍って、手足まで十分いきわたらなくなるのです。

 

また、脾に当たる五味は甘味ですが、お正月の食べ物は甘い味のものが多いです。

適量の甘味は脾に潤いをもたらし、気血津液の生成を助けますし、緊張を適度に緩める働きがあります。

仕事の合間のおやつはいい息抜きになりますが、それは甘味が緊張を緩めるからです。

しかし甘味は、過剰になるとかえって脾に悪い作用をもたらします。

過ぎたるは猶及ばざるが如し、ということです。

甘味は肉を傷る(やぶる)と、古典に記述があります。

甘味の緩める作用が過ぎると肉をいためる、つまり甘味の緩める作用が、引き締める作用を弱めてしまい、太るということですね。

 

さらに、脾の五神は意智で、考える力です。

脾が虚すと、考えがまとまらず、ぼんやりしてしまい頭が働きません。

そのためにやる気も落ちます。

 

そしてだるいからといって体を動かさないと気もめぐらず、さらにだるくなって余計動くのが嫌になる。。

 

このように、お正月ダラダラしてしまうのは、その食生活の乱れで脾が虚すことも一つの原因になっています。

 

まあ東洋医学で説明するまでもなく、経験的にわかってることかもしれませんが。

 お正月が過ぎたら、控えめで規則正しい食生活をこころがければ、いつもの生活に戻りやすいかと思います。

七日に食べるとよい七草粥には、胃腸の働きを助ける大根や、気のめぐりをよくするセリなどの香味野菜が入っています。

おかゆは薄めに炊いておなかの負担を軽くすれば、お正月をリセットするにはよい食事かと思います。

七日にこだわらず、胃腸がスッキリしないとか、やる気が出ないとかいう方は、このような食材でのお料理を試してみてはいかがでしょうか。

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