ルーベンス展に行ってきた!
お正月休みは毎年、どこかの美術展に行っています。
今年は上野の西洋美術館で開催中のルーベンス展へ。
豪勢な感じで年明けです。
アントウェルペン(ベルギー、アントワープ)を拠点に活動していて、「フランダースの犬」で主人公のネロが憧れた画家で有名かも。
ルーベンスといえば
劇画調のドラマチックなテーマ
白い肌に赤い頬
肉感的な身体表現
あおり多用の画面構成
が特徴的と思っていますが、今日の展覧会はどんなでしょうか?
今回のは、思ったより小さい作品が多いかなーという印象もありましたけど、見ごたえあるドラマティックなものもいくつかあり、なかなか楽しめました。
とはいえでかい教会の祭壇の両脇に描かれている宗教画ってイメージがあったので小さく感じただけで、作品としては充分大きいんですが。
やはり迫力はありますね!
だいたい同じ時代でお隣のネーデルランド(オランダ)で活躍したレンブラントと比べると筆致が雑なところあるんですが、あの時代に緻密に描かないこと自体逆にビックリ、でもそのおかげで絵に迫力が増しています。
「聖アンデレの殉教」って作品が特に力強く、Xのかたちに磔にされている人物が中央にバーンと配置されて画面を切り裂き、そのからだには光が当てられ、目線は天を仰ぎ、天使が飛び交い、人々が群がり、、ルーベンスらしさが凝縮という感じ。
もう少し作品の点数があると見ごたえ感も増したかなと思いましたが、集めてくるのも大変ですね。
まあでも、西洋美術館は特別展の物足りなさを補って余りある常設展の充実ぶり、という特典があります。
今回のルーベンス展にも、西洋美術館所蔵作品がありました。
ルーベンスも持っていたんだなぁ。
東京新美術館とかだとそうはいきませんからね。
もうひとつ展覧会を観るくらいの価値ありますので、ほんとお得です。
今日も良品揃いですばらしかったです。
ラ・トゥール「聖トマス」
クールベ「波」
など教科書に載ってたかもって作品を始め、ファン・アイクからデュビュッフェまで美術の歴史を30分くらいで見て回れるので見ごたえあります。
みんな大好き印象派も一部屋使ってモネが10作品くらい贅沢に飾られていましたし、なにより一番最後に藤田嗣治持ってくるところなど、美術ファンの気持ちよくわかっている、とかいう気もします。
企画展と常設展を連続で観ると疲れるんですが、そこはちょっと頑張ってよかったです。
この西洋美術館所有の作品を中心とした「松方コレクション展」が夏に開催される予定らしいので楽しみです。