からだの不調を診てくれるお医者さんと連携したい。
このごろ、原因のはっきりしない不調を診てくれるお医者さんがようやく増えてきたように思います。
テレビで取り上げられることも多くなり、天気による不調とか、更年期による不調とか、いろんなことで体調を崩すことがあるということが一般的な認識になりつつあるというのはとてもいい傾向だなと思います。
これまでは、調子が悪いな、だるさが取れないなと思って病院に行っても、血液検査をされてその数値に問題がなければ「健康」ということで、それ以上その不調を治すということはあまりなかったと思います。
数値におかしなところがなければ治すべきところがない、という認識だったんですね。
そのため、どこが悪いのかドクターショッピングをしたり、精神的なものとして抗不安薬を処方されたりなど、患者さんのニーズに向き合えていませんでした。
漢方や鍼灸治療などの東洋医学は、そんな方たちの受け皿として機能している側面もあると思います。
東洋医学はそもそも100%の健康状態ということを想定していないので、あとはどれだけ偏りがあってその不調が引き起こされているかを診ればよく、そこを治療するというアプローチができるわけです。
今西洋医学の世界でも、原因を突き止めるだけでなく、東洋医学的な、患者さん全体の状態を診るやり方が徐々に広がり始めています。
内科、婦人科、精神科など科で分けて考えると、たとえばうつの原因が更年期からなのか、ストレスからなのか、他の病気や薬の副作用なのかなどが見えにくいです。
それが患者さんの生活環境や年齢などの全体像を診ることから入ると、治療にふさわしい科にかかることができます。
このうつ症状は更年期からだなとわかれば、抗うつ薬を飲まなくても婦人科でホルモン補充治療を試してみればよさそう、など無駄な投薬をさけられたり、正しい治療にむすびつきやすくなりますよね。
上記に張り付けた記事の「女性外来」のような試みがどんどん広がると、救われる人もたくさんいるのではないかと思っています。
そして将来的に、そういった先生と一緒に鍼灸治療ができたらいいなと考えたりします。
同じ患者さんを女性外来と鍼灸院で同時に診て、たとえば週一回鍼灸治療に通い、月に一回女性外来でお医者さんの診断と血液検査などのデータをチェックして回復を確認するとか。
双方の治療についての理解が深まらないと難しいとか、保険のこととかいろいろ課題はありそうですが、そういうのが今後やってみたい夢のひとつではあります。