瘀血(おけつ)を解消して、巡りのよいからだに。
不妊の原因にもなってしまう瘀血ですが、できるだけ瘀血ができないようにできたらいいですね。
瘀血があると、不妊だけではなくからだのあらゆるところに不調が出る可能性があります。
更年期における不定愁訴の原因にもなります。
瘀血によって起こる症状
肩凝り
肩甲骨の間の凝り
頭痛
にきび
腰痛
便秘
目の下のクマ
しみ、そばかす
鬱、気持ちが塞ぐ
生理痛
このような症状に悩んでいる場合、瘀血があるかもしれません。
瘀血の原因については、前回述べました。
今回は瘀血を防ぐ方法を考えてみたいと思います。
ストレス
瘀血は血の滞りなのですが、気の巡りによって血もからだを流れるので、まずは気の巡りが整っていることが大事になります。
気の巡りが悪いことで様々な症状が表れますが、女性は血に関係することに障害が出やすいため、気の滞りが血の滞りの原因になりやすいのです。
気の巡りを悪くする一番の原因はストレスです。
ストレスを受けたときに、イライラと発散できるタイプの方はまだよいのですが、瘀血タイプの方はストレスをこころに溜め込みます。
溜め込んだストレスは気の流れを阻害します。
それが血の流れも悪くしてしまいます。
流れの悪くなった血は瘀血を生じますが、その瘀血がまた気の流れを阻害する、という悪循環に陥ってしまうのです。
ストレスを抱え、悩みすぎると胃潰瘍になることがありますが、これはストレスによる瘀血症状と考えます。
飲食の不摂生
食べ物の内容や捕り方によっても、瘀血の原因になります。
食べ過ぎ、甘いものは脾を傷(やぶ)ります。
脾が虚すことで余計な湿や熱が発生し、それが慢性的になると熱を受けた血が徐々に粘度を増し、停滞していきます。
そうして、瘀血ができていきます。
睡眠不足
睡眠が足りないということは、活動時間が長くなりますので、陽が旺盛になり陰が不足します。
陰が不足する(陰虚)と、体に溜まる余分な熱を冷やせなくなります。
陰虚では熱に関する様々な症状が表れますが、瘀血タイプの人はその熱のために瘀血ができやすくなります。
瘀血をできにくくしたり、解消するためには、ストレスとのつきあい方や生活習慣を見直す必要があります。
気の巡りをよくするために、からだを動かすことも大事です。
運動というほどではなくても、歩く時間を長くするとか、階段を使うようにするとか、日常生活の中でからだを動かすようにするだけでも十分です。
鍼灸では虚を補う治療が多いですが、瘀血の場合は瀉法といって、瘀血を散らすように少し手技を変えます。
(実際に出血させる訳ではありません。)
漢方では駆瘀血剤の桂枝茯苓丸などが処方されることが多いようです。
瘀血の症状に心当たりのある方は、生活習慣をちょっと振り返ってみてはいかがでしょうか?