女性のための鍼灸院 すばるのブログ

横浜市港北区大倉山。静かな町の片隅にある鍼灸院です。鍼灸を通して、妊活、美容鍼、更年期などの女性のお悩みに取り組んでいます。

腰痛。

腰痛は、ケガをしたとか、打ち付けたとかいった特別の理由がなくても、起こったりします。 

ぎっくり腰など、くしゃみがきっかけで激痛がはしったりしますが、くしゃみが原因ではありません。

腰痛の原因は、脊柱間狭窄症や椎間板ヘルニアとか骨に起因するものもありますが、原因がよくわからないものが8割以上に上ります。

腰痛が辛くて整形外科でレントゲンやMRIを撮って確認してみても異常がない、ということは経験がある方も多いのではないでしょうか。

骨に異常がなければ、腰には皮膚や筋肉しかありませんから、だいたいは筋肉になんらかの異変があったと考えます。

内臓に異常があった場合も腰痛が出現することがありますが、内臓に起因する腰痛は、動きに関係なく痛みが出たり、夜間、睡眠中にも痛みを感じたりします。

逆に動かしたからといって痛みが増すということもあまりありません。

そういう場合は、筋肉が原因の腰痛ではないと判断します。

内臓のトラブルによる腰痛は、子宮筋腫や胃炎などがあります。

 

さて、骨や内臓に異常がないとわかったとなると、安心する一方で、ではどうしたら治るのか?ということになってきます。

筋肉に異常があるとなぜ腰痛になるかといえば、おそらく筋肉の収縮がうまくいかなくなってしまったからだと思われます。

からだを曲げるのに合わせて筋肉が伸びればよいところを、どこかの筋繊維が固まってしまっていて伸びないためにまわりが引っ張られて痛みが出る、ということがおこっているのだろうと。

この引っ張った勢いが強くて筋肉を傷つけると炎症が起こり、痛みも強いし熱を持ったりします。

ぎっくり腰などはこんな感じで起こっていると思います。

 

筋肉の収縮がうまくいかなくなる原因はいろいろ考えられます。

  • ずっと同じ姿勢でいた
  • 無理な動きを続けた
  • 冷え
  • 疲れ

などでしょうか。

でも、多少のことではこのようなことあっても腰痛にはなりません。

腰痛は、腰だけの問題と考えない方がよいと思います。

腰はからだ(月)のかなめ(要)と書く通り、からだの中心にあります。

扇の骨を留めている金具を要と言いますが、扇の骨のどれに異常がっても要に影響があるように、からだのどこに異常があっても腰に影響が出ると考えることができます。

最近では心因性の腰痛も少なくないことがわかってきました。

腰痛は、疲れやストレスなどの影響や、からだの他の部位の問題も大きいと考えた方がよいと思っています。

そういう意味でも、腰痛は意外に治りにくい疾患です。

鍼灸で伸びない筋肉をリリースできるので、直接的には鍼灸治療は腰痛によく効く手段のひとつだと思います。

それによりスッと楽になることもありますが、やはりそれと合わせてからだの治療もする必要があり、よくなるまでには時間がかかることが多いです。

軽い腰痛の時は、腰に関係ない、肩や腕、ふくらはぎなどのストレッチを丁寧に行うと腰への負担が軽減し、治りが早くなると思います。

 

腰痛はつらいですが、とにかく早く治すということだけでなく、これはからだからのアラートなんだな、と生活を振り返ってからだを休めたり、食生活を改善してみたりすることが大事です。

 

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経穴(ツボ)にも役割があります。

鍼灸治療は経穴に鍼やお灸を施すことによって不調を改善していく訳ですが、治療につかう経穴の選び方もいろいろあります。

自分でツボ押しするように紹介されているものは、その経穴=効能というストレートな関係があります。

例えば、足三里=胃腸疾患に効く、とかですね。

ツボの一般的なイメージも、そういう、ここを押せば○○によい、というものなんだと思います。

痩せるツボってどこ?とか、目の疲れた時にいいツボってあるの?とか、気になりますよね。

このような、直接改善につながる経穴はいろいろありますが、これだけでは治療は成り立ちません。

不調が現れる本当の原因は別にあり、その大元である例えば肝虚証などのからだの偏りを改善することが一番重要になるからです。

ではからだの偏りをただすための選穴(経穴の選び方)はどうするかというと、経穴の性質を考えます。

五(六)臓六腑にはそれぞれの気が流れる経絡があります。

 この記事↓の時に少し触れましたが。

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 例えば肝の気が流れる経絡は肝経で、足の親指から始まってあばらの下まで流れていて、その経絡の上に経穴が存在しています。

つまり、経穴はバラバラにからだの上に存在しているのではなく、経絡上にあります。

なので、肝に関する治療をしたい時は、肝経の経穴を使えばよいということになります。

そしてまたさらに、経穴も五行の割り振り(五行穴)があります。

肝経でいうと、

木=大敦

火=行間

土=太衝

金=中封

水=曲泉

となっています。

これをもとに、不調の状態にあった経穴を選穴していきます。

この五行穴の他にも

五要穴

八会穴

四総穴

など、特別な働きがあるものとしてまとめられた経穴があり、そんなのも参考にして選穴していきます。

 

今鍼をしたツボは何に効くツボなんですか?と治療中に尋ねられることがありますが、案外説明に困ってしまうのは、こんな理由があるからなんです。

 時間をいただければ詳しくご説明致します。。

 

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お灸百日。

寒いせいか、筋肉や関節の痛みを訴える患者さんが増えているように思います。

心配になって整形外科でレントゲンを撮ってもらっても、骨には異常がなく、という場合が多く、痛みの原因はよくわからないままだったりします。

 

全部がそうだとは言えないと思いますが、東洋医学では、痛みの原因は「不栄即痛」「不通即痛」と考えられています。

つまり、栄養状態が悪いか、流れが通じてないか、いずれかの理由によるというのです。

栄養状態が悪いということは、現在の日本ではあまり見られないと思いますので、たいがいは流れが通じてないということになります。

流れが通じていない、その原因に、寒さによる筋肉のこわばりがありがちなので、冬に関節痛などが多くなるのではないかと推測されます。

ただ寒さだけでは痛みに至ることは少ないので、無理したとか、使いすぎたとか、寝不足だったとかいろいろな要因が重なっていることが実際のところだとは思いますが。

痛みが発生してあまり時間も経たないうちにタイミングよく治療できれば、それほど回数を重ねなくても改善することが多いです。

しかし、痛み出してから何ヵ月もたっていたり、五十肩や腱鞘炎など原因が案外根深いものだと、治るまでに時間を要します。

そういう場合は痛むところだけの問題ではなくなっていて、からだを改善していく必要があるので、時間を必要とするのです。

でもそれまでずっと痛みに苦しまなければならないのか、ということになりますよね。

それをサポートしてくれるのが、お灸になります。

お灸は痛むところに直接働きかけることができます。

ただし、少しずつです。

竹細工を加工するとき、竹を曲げるために火にあてますが、強い火だったら燃えてしまいますし、竹を強く曲げればおれてしまいます。

鉄の加工も同じで、一度に深い型に押し込むと割れますが、何度かに分けて徐々に変形していくと、成形できます。

厳密に言えば物理的な現象が同じではないかもしれませんが、少しずつ、絶え間なく続けると結果が出ることはよくみられますね。

お灸も、毎日一回でよいので、自分でお灸を据え続けることでよくなることが多いのです。

昔の人はそれを「お灸百日」と言ったそうです。

お灸を百日続けると、効いてくるということなんです。

すぐに結果を求めがちな現代の感覚からすると悠長に思えるかもしれませんが、急がない方がよい治療も、大事だと思います。

 

 

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頭痛を感じる場所とツボ

疲れた時、風邪をひきそうな時、生理の前、お腹の調子が悪い時、なぜかわからないが痛い。。

頭痛は頻繁に起こる、思い出したように痛くなる、周期的にやってくる、などその出方も様々です。

誰もが一度はその痛みに苛まれたことがあるのではないでしょうか?

 

実際、頭痛がお悩みの患者さんは多いです。

 頭痛に対しては、鍼灸治療がよく効きます。

治療ではもちろん全身治療があってなのですが、頭痛に効くとされるツボ(経穴)もあわせて使います。

頭痛に効くツボとして、いろいろなサイトで紹介されているのも見かけます。

でも、頭痛はその痛みのあるところによって使うツボが変わります。

そのため、痛む場所に合わせて経穴を選ぶ必要があります。

 

顔には陽の経絡が集まっていると説明しましたが、↓

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 頭にも陽の経絡がいくつかめぐっています。

頭をとおる経絡はどれも長くて、たどっていくと足まで流れています。

胃経は、小鼻からいったん髪の生え際の角までのぼったら、下降しておなかを通り、もも、膝の外側から足の人差し指まで流れていきます。

胆経は、眉毛の外端から側頭部をいったりきたりしてからだの脇を通って、足の薬指まで流れていきます。

膀胱経は、目頭から頭をとおり、首、背中、腰、腿の後ろ側、ふくらはぎを通って足の小指まで流れていきます。

治療は、痛みの出ている場所を通っている経絡上の経穴を使うのがよいのです。

つまり、

前頭部に痛みがあるときは、胃経の経穴

側頭部に痛みがあるときは、胆経の経穴

後頭部に痛みがあるときは、膀胱経の経穴

使うと効果的というわけです。

その経絡のどの経穴でもよいわけではなく、頭痛を取るのによいところを選ぶ必要があります。

頭痛は熱の停滞が原因であることが多く、その時は熱を捌くのによい経穴を使って熱を抜くと改善していきます。

それらの経穴はだいたい足にあります。

また、頭はからだの端にあるので、治療はその反対側、つまり足を使うとよかったりします。

ただ、頭痛の場所と原因などによって経穴も変わってくるので、これがおすすめのツボだよ、とおすすめするのが難しいんですね。

 

頭が痛いという症状は同じでも、東洋医学では治療内容やつかう経穴は異なりますが、このような理由があるのです。

真冬でも裸で大丈夫!

大寒をはさむ1月の中旬から2月初めくらいまでは、一年で一番寒い時期ですね。

横浜でも、最高気温が10℃に届かないとかなり寒いと感じます。

ダウンジャケットをしっかり着込んで、マフラーを巻いたり、手袋をしたり、できるだけ露出をしないよう、熱を逃がさないよう気を付けています。

それでも、なんのカバーもしないで平気な部位があります。

それは顔です。

顔はシベリアの人も、アラスカの人も、露出しています。

顔には感覚器が集まっているので、おおってしまうと活動できないという問題もありますが、それを差し引いても大丈夫だからそのままとしているのです。

 でも顔が他の部位と明らかに違っているようにはみえません。

皮膚の質も、触れてみたときの温感も、他と同じです。

ではなぜ、寒さに耐えられるのでしょうか?

 

東洋医学では、からだを14の経絡が流れていると考えています。

五(六)臓六腑の12経とからだの前中心を流れる任脈、後ろ中心を流れる督脈をあわせて14という訳です。

五臓は陰、六腑は陽にカテゴライズされるというのは以前説明した通りです。

つまり

肝・心・脾・肺・腎の気が流れるのが陰の経絡、その表裏関係にある胆・小腸・胃・大腸・膀胱の気が流れるのが陽の経絡になります。

任脈と督脈を陰陽で分けると、任脈が陰、督脈が陽です。

さて、経絡はからだのさまざまな部位に分布し流れているのですが、顔には、陽の経絡7つすべてが流れ込んできています。

すべての陽経が流れてきているのは、顔だけなんです。

陽経は具体的に活動するために、熱を持っています。

からだの余分な熱が停滞するのも陽経です。

陰経は通常熱を持っていなく、熱を持つことがある時は病的な要因によりますし、そうなると不調として現れます。

つまり、顔にはいくつもの陽経が張り巡らされていて、床暖房のように常に熱が供給されている状態になっているのです。

そのため、顔は寒さに強いんですね。

実際顔は毛細血管が非常に発達して皮膚の下を流れているので、血流量が多い部位です。

頭をぶつけて傷がつくと、驚くほど出血するという経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか?

ただし、耳や鼻のようにとんがったところは熱が逃げやすいので、冷たくなりやすいです。

それにしても、極寒でも目の粘膜とか凍結しないのは不思議だなぁ、と思いますね。

一方で、顔以外は冷えやすいのに体毛が動物のように生えていないのも不思議です。服を着ることがなければ、人間はごく限られた温かい場所でしか暮らせなかったはずです。

わざわざ寒いところに進出してまで何がしたかったんだか、などと考えてしまいます。

 寒いのが好きではないので、そう思うのですが。

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治療時間は長い方がいい?

鍼灸治療の治療時間は、すばる鍼灸院の場合、約60分と設定しています。

だいたい60分に収まるようにしていますが、50分弱で終わる場合もあります。

治療時間がいつもより、または他の患者さんより短いと、ちゃんと治療してもらえたのか、ちょっと不安になったりするかもしれないですね。

同じ料金なのに、とちょっと損した気分になるかも?

 

不調の内容や原因などにより、手早く治療をした方がよいものと、時間をかけてゆっくりした治療をした方がよい場合とがあります。

 

例えば、ぎっくり腰のような急性症状は、ポイントを押さえて鍼をする場所も少な目にして治療をする方がよいと考えているので、治療時間が短めになる傾向にあります。

このような疾患は、痛みがとれれば治療は終了になるので、様子を確認しながら治療を進めていき、早い段階で回復が見られればそれ以上のことはしないでおく方がよいこともあります。

 

また、健康維持のために定期的に通院いただいている場合で体調のよい時などは、基本的な治療を行って他に余計なことをしない方がよかったりもするので、お悩みが多い時よりは短くなることもあります。

 

逆に比較的時間が必要な治療というのは、まず冷えている場合です。

冷えのある場合はお灸を多用することが多いのですが、お灸は急いでできる治療ではないんですね。

もぐさを捻ってすえて燃やし、、というのを何度も重ねていったり、広い範囲をじわじわと温めたり、それにはある程度の時間を要します。

熱くすればすぐ温まる訳ではないというのは、お灸でなはくてもご理解いただけると思います。

 

お悩みの症状が複数ある場合も、時間がかかることが多くなります。

複数の症状があっても根本的な原因は同じことが多いので、基本的な治療に大きな差はありません。

でも症状の改善には局所的(症状が出ているところ)な治療も基本的な治療と同時に必要なので、治療ポイントがいくつもあるとそれだけ時間を要するということになります。

例えば便秘があって肩凝りもつらい、そういえば膝も曲げると痛みが出る、などの場合ですね。

 

治療時間の長短にはこのように理由がありますので、長いのはなかなか治らないからなのかなとか、短いのは適当にやってるのかな、とかそういうことはありません。

どうぞご安心ください。

 

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ツボを自分で探してみよう。

昨日のあさイチで、東洋医学の話を取り上げていました。

“東洋医学”で1年を元気に!|NHKあさイチ

 

 昨年9月にも取り上げていましたのですが、NHK東洋医学推しになったんでしょうか? 

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昨日の特集では、自分で押すとよいツボを紹介していました。

合谷、郄門、足三里、三陰交の4つです。

郄門(げきもん)はそれほど有名ではないですが、ほかの3つはよく取り上げられるツボですね。

ツボ推しは気軽に行える健康法です。

根本的な治療にはなりませんが、少し痛みを和らげたり、不快感を軽くするくらいの効果は得られるかもしれません。

ここを押せば治る!というものでもないということは、理解しておく必要があります。

覚えておくと便利ですが、用い方には少し気を付けた方がよいこともあります。

 

探し方

ツボを調べると、だいたいの場所が紹介されていますので、それに従って探すのが基本です。

目安の場所がわかったら、指の腹を使って、それがスッと嵌まるようなへこみを感じるところを探します。

押してみてイタ気持ちいい感じがしたら、そこがツボでよいと思います。

すぐ見失ってしまうので、ペンで印をつけるとよいです。

 

押し方

力任せに強く押せば効くという訳でもないので、力を込めるのは避けましょう。

あざができてしまうこともあります。

ツボに対して垂直に、指の腹を奥に向かって沈めるように押します。

離すときも押したときと同じ早さで、ゆっくりです。

押すのは、親指がよいです。

力が自然に伝わりやすいと思います。

 

気を付けること

歯が痛むからといって合谷をグイグイ押しまくっても、そんなに変わりません。

押しても変化を感じないときは諦めた方がよいです。

三陰交は、指で押すよりお灸を使うことをおすすめします。

三陰交はデリケートなツボなので、刺激が強いと逆効果になることもあります。

特に妊娠初期は押さないでください。

 

ツボはきちんと取る

位置がずれていると、効果が得られません。

足三里は有名なツボのわりに、取りにくいです。

自信がないときは、お尋ねください。

 

以上のことに注意して、うまく活用していただければと思います。