女性のための鍼灸院 すばるのブログ

横浜市港北区大倉山。静かな町の片隅にある鍼灸院です。鍼灸を通して、妊活、美容鍼、更年期などの女性のお悩みに取り組んでいます。

東洋医学と西洋医学の違いとは何?

最近は、病院でも漢方薬を処方するところが増えてきました。

鍼灸院もどこの町にもあり、意識して探してみると案外たくさんみつけることができます。

具合が悪いと病院に行くのが一般的な一方で、東洋医学系の治療も減退することなく存在しています。

ではどんな時にどちらに行って治療してもらうのがよいのでしょうか。

 

東洋医学とは

民間療法とも言われることがありますが、二千年以上前に確立した医療体系であり、今も学術機関で研究され、現場で応用されている、現在進行の医学です。

理論の根本に東洋思想という自然哲学を持つので、スピリチュアルなもののように思っている方もいるのではと思いますが、非常にロジカルな治療方針の上で治療や処方が行われています。

西洋医学では診療科目ごとに治療が分かれ、さらに患部を治療することが主ですが、東洋医学では全体から病因を考えるということが、一番大きな違いになります。

そのような治療方法から、双方の得意な病気が違ってきます。

簡単な目安として、


目に見える病気→西洋医学が得意
目に見えない病気→東洋医学が得意
と考えてみるとわかりやすいかと思います。


西洋医学が明治に日本に急速に広まった背景に、戦争でのけがや病気の治療に向いていたことがあります。

外科的治療は、鍼灸の及ぶところではありません。

また、細菌やウィルスの発見により感染症を克服したことで、劇的に死亡率が改善しました。

現在ではがんの早期発見や切除手術法も進歩し続けています。

目に見えるものつまり検査をして、数値や映像、画像などで異常を発見できるものに対しては、西洋医学は素晴らしい力を発揮します。

今後はiPS細胞などによる再生医療に期待が寄せられていくでしょう。


一方で、不定愁訴とまとめられてしまう様々な不快症状、からだのあちこちに現れる不調、原因不明の痛みなどは対処療法にとどまりがちです。
東洋医学はそういった症状こそが治療対象になります。

そのような症状が現れるということは、からだのどこかに偏り(虚・実や、寒・熱の偏在)があるためだと考えます。

西洋医学では人体を、骨があって筋肉がついて、皮下組織や脂肪がつき、皮膚がそれを覆うというように、パーツを組み立てるように考えます。
東洋医学では、人のからだを水風船のように考えます。

どこかを押すと、どこかが出っ張る。へこんだ場所には栄養が通いにくくなり、出っ張った場所にはいろんなものが溜まっていく。それが病気を引き起こすという訳です。
そのため、その偏りを直し、もとにもどすことで不調を治していこうとするのです。

 

もちろん東洋医学でも、ニキビやむくみなど目で見える病変にも対応していますし、西洋医学も精神科など見えない病変の治療も行っています。

目で見える見えないを考えてみることで、イメージしやすくなればいいと思います。


西洋医学東洋医学、どちらか一方だけでなく、うまく使い分けて病気の治療や健康維持に利用していければいいですね。 

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