女性のための鍼灸院 すばるのブログ

横浜市港北区大倉山。静かな町の片隅にある鍼灸院です。鍼灸を通して、妊活、美容鍼、更年期などの女性のお悩みに取り組んでいます。

主婦湿疹や手荒れがなかなか治らない時は

乾燥した季節になると、手荒れがひどくなる方も多いと思います。

毎日様々な刺激にさらされるところでもあり、また人目につくところでもあるので、悩ましいですね。

 

  • ささくれができる。
  • 指先がガサガサになる。
  • あかぎれができる。
  • 赤くなってかゆい。
  • 湿疹が消えない。

 

このような症状がひとつまたは重複して発生することが多いようです。

主婦湿疹は今は手湿疹と呼ばれていて、慢性刺激性接触皮膚炎という皮膚疾患を指します。

水仕事や紙を扱うことが多いとなりやすく、女性に多く見られるので主婦湿疹と呼ばれていたようです。

実際は主婦の方に限らず、美容師さん、看護師さん、調理関係など、消毒薬や薬液に触れる機会が多い職業の方はなりやすいようです。

 

これは乾燥して手の水分が失われやすい季節に、手に常に刺激性のものが触れるという環境下にあるため、手を守る潤いや皮脂が取り去られてしまい、皮膚が直接刺激を受けることで起こります。

また、なんらかのアレルギー反応によって手が刺激を受けてもなり得る疾患です。

 

そのため、保湿クリームを使用したり、手袋を着用したりして刺激から手を遠ざける方法がまず治療の選択になります。

でも実際、手がガサガサしている時にハンドクリームを塗りこんでも、少しして落ち着くとまた元に戻っていると思ったことはないでしょうか?

保湿クリームはガサガサになった角質層を修復する訳ではなく、またその下の傷ついた真皮層を治す訳でもないんですね。

あくまで失われた皮脂を補うだけなので、それ以上皮膚を傷めないようにするにはしないよりよいですが、根本的な治療は難しいと言えます。

 

乾燥や刺激物のせいで手荒れは起こるとはいえ、これにはからだの問題もあります。

皮膚の乾燥する理由の一つに、東洋医学では血が不足していると考えます。

血虚、つまり肝虚証になっていると手が荒れやすくなるのです。

血は皮膚に栄養と潤いを与える役目をもっています。

血虚になると、皮膚が荒れたり、ドライアイになったり、爪が割れやすくなったり、髪がパサついたりします。

女性は生理があったり、出産を経験したりして血を失いやすいので、基本的に肝虚証になりやすいです。

その上、ストレスなども肝虚証を増長する原因になります。

また、手足の冷えにより血行が悪い状態も、手荒れを誘発します。

 

皮膚の病は表面だけ薬を塗っても、からだから治していかないと同じことの繰り返しになります。

寒いところでカイロを握って手を温めようとしても、カイロから手を放すとすぐ冷たくなります。

そんな時にストレッチしたり、温かいものを飲食すると、手も温まってきます。

結局手先はからだが温まらないとあったかくならないんですね。

手荒れの治療も同じことなのです。

 

刺激から遠ざける、保湿クリームで保護するというケアを行いつつ、食事や睡眠といった基本的なところを見直すのが、遠回りなようで手にやさしいことになります。

ちょっと気を付けてみるとよいかと思います。

クリームを塗る時は、マッサージするように丁寧に行って、血行をよくすることも効果的かと思います。

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