梅雨はおいしく乗り切ろう。
今日は晴れましたが、梅雨入り後肌寒い雨の日が続きました。
気温が上がれば上がったで、蒸し暑くて不快です。
湿度が高いとからだの水分が発散されにくく、からだにこもるので、それが湿邪となってさまざまな不調を引き起こします。
水は重いので、からだのだるさ、足など下半身のむくみなどの不調がでやすいですし、関節の動きも悪くなって痛みが出たりします。
また、湿が余分にあると脾に悪影響が出ますので、消化器系が弱ります。
からだ全体の流れが悪くなれば頭痛などあちこちに不調が出てしまいます。
湿の影響を受けやすい人は脾が弱いので、この時期はおなかに優しい食事をこころがけることが大切です。
脾を養う五味は甘味です。
この甘味は穀物の、噛んでいるうちにでんぷんが糖に変わって得られる自然の甘味のことです。
適量の穀類は脾を助けますが、お菓子などで甘味を一度に大量に摂取すると逆に脾を傷めますので、この時期は特に甘いものを控えるくらいの気持ちがよいと思います。
特に、アイスクリームなど甘くて冷たいものはNGですね。
冷たいと甘味を感じにくくなるので、アイスクリームの甘さはかなり強くされていますし、冷たい食べ物はからだに溜まっている水を冷やし、冷えた水はからだを冷やします。
甘味のほかによいものは、少しの辛味です。
発散作用があるので余分な水分を排出しますし、その過程でからだを温めます。
カレー粉などの香辛料を料理に使うといいかと思います。
水分を排出という意味では利尿作用のある食べ物もよいのですが、利尿作用が過剰になると冷えるので、料理法を工夫し、適量を摂るようにします。
また、油は湿に分類されるので、脂っこいものは控えたほうがよいです。
湿が余計にたまり、動かしにくくなります。
ということを前提として、いくつかのメニューをご紹介します。
- 冬瓜のエビあんかけ
利尿作用のある瓜系の冬瓜を温かい調理法でいただくことでからだが冷えるのを防ぎます。
エビはからだを温める作用があります。
- ドライカレー
玉ねぎ、鶏肉などからだを温める素材に、利尿作用のあるトウモロコシを加えて、発散作用のあるカレー味にします。
甘味であるごはんもしっかり摂れます。
- そら豆のパスタ
ゆでたそら豆を軽く潰して、牛乳や生クリーム、粉チーズと混ぜ合わせたら、パスタに絡めます。
またはベーコンと玉ねぎを炒めて、ゆでたそら豆を混ぜたものにパスタを絡めるだけでもよいですね。
豆類は消化器系を助ける甘味でもあり、湿をさばく働きもあります。
- 枝豆と桜エビのかき揚げ
これも豆類、エビの組み合わせで梅雨にはよいと思います。
玉ねぎを入れるとなおよいし、おいしくなります。
- 長芋の梅ドレッシング和え
細切りにした長芋に梅ドレッシングを和えるだけの簡単メニュー。
胃腸の働きを助ける長芋に、食欲増進効果のある梅(梅干し)を合わせれば、さっぱりとおいしくいただけますね。
梅雨の時期は気温の変化もあって苦手な方も多いかと思いますが、きちんと食養生して暑い夏を元気な状態で迎えられるようにしてみてはいかがでしょうか?