目の疲れはからだの疲れ
目が疲れてつらい。
ドライアイで目が痛い。
最近、ものが霞んで見える。
そんな目の症状に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
仕事でパソコンを一日中見ていたり、スマホを見る時間が長い。
といったように、現代は目を酷使せざるを得ない日常となっています。
そして広い景色を眺めるなど、目を休める時間もなかなか取ることができません。
目を使いすぎていると、まばたきをする回数が減り、涙が乾きがちになります。
そうなると角膜に傷がつきてしまい、痛みを感じることもあります。
これがドライアイで、現在とても多い症状です。
東洋医学では、目はとても血を消耗すると考えています。
そのため、目を使いすぎるとからだの他のところに供給する血の量が減ってしまい、からだで血の不足(血虚)になります。
血虚は肝虚でもありますので、肝虚に関する症状が出やすくなります。
つまり、肩凝りや頭痛、イライラした精神状態になりやすくなるのです。
目を酷使すると肩が凝るということは多くの人が体験しているのではないでしょうか。
一方で、仕事のしすぎや出産などで肝虚証になっていると、目が疲れやすくなります。
からだの血の量が少なくなっている状態なので、目にも十分な血がめぐらないためです。
このように、からだの疲れと目の疲れは相関関係にあるといえます。
そのため、仕事などで疲れているときにスマホなどを見すぎて目を酷使すると、ますます肝虚の状態を悪化させてしまう訳です。
からだが疲れているときは、からだだけでなく目も休めるようにすることが、回復への近道になるのです。
昔の言葉で「産後は目を使うな」と言われていました。
出産で血を失い、肝虚になっているところへさらに目を使って血を消耗してはいけない、ということです。
肝虚は悪化するとうつにもなりますから、現在の私たちにも通じる言葉だと言えます。
目のさまざまな症状でお悩みの方は、からだをケアすることにも気をつけてみてください。