女性のための鍼灸院 すばるのブログ

横浜市港北区大倉山。静かな町の片隅にある鍼灸院です。鍼灸を通して、妊活、美容鍼、更年期などの女性のお悩みに取り組んでいます。

砂糖はからだに悪いのか

白砂糖がからだに悪い、とよく言われています。

砂糖はからだを冷やす、砂糖は骨を溶かすなど。。

これらのことに根拠はあるのでしょうか?

---contents---

 

白砂糖は避けるべき?

砂糖とは、日本では上白糖が一般的です。

上白糖はほぼ蔗(ショ)糖(スクロース)からできています。

蔗糖はブトウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)が結合した二糖類です。

砂糖が白いのは、蔗糖の結晶だからです。

塩や雪と同じ理由で、白いのです。

漂白は、していません。

見映えをよくするために漂白など手がかけてあるものは、加工食品になります。

かんぴょうなどには、使われている場合があります。

また、黒糖や三温糖など、茶色っぽい方が健康に良さそうなイメージがありますが、どれも庶糖であり、精製行程などの違いで色がついているだけです。

白砂糖よりミネラルなど含んでいますが、特別多量に含んでいるわけではありません。

味わいが違うので、料理に合わせて使い分けるのがよいと思います。

 

砂糖に害はあるのか

虫歯になりやすい

砂糖は虫歯になり易いです。虫歯菌が砂糖をエサに歯を溶かす酸を作り出してしまうからです。

 

血糖値が上がりやすい

砂糖は小腸にてブドウ糖と果糖に分解されて吸収されますが、そのスピードが早く、血糖値が上がりやすいといわれます。

清涼飲料水など飲んだ時は注意が必要です。

 

太る

小腸から吸収されたブドウ糖はエネルギー源として使われますが、余ったものは肝臓でグリコーゲンにされて貯蔵されます。グリコーゲンは使われないと、からだの各所で遊離脂肪酸と結合して中性脂肪になります。

必要以上に摂取すると、太ってしまうことになります。。

 

からだを冷やす?

マクロビオテックにもとづく食養生において、砂糖は陰性の食品に分類され、からだを冷やすとされています。

マクロビオテックは東洋医学を参考にしているようなのですが、東洋医学では食材を「寒・涼・平・温・熱」の五行に分けて考えたりしますが、砂糖は食材ではないのでこれに該当していません。

寒や涼の食材にはカリウムが多く含まれていますが、砂糖にはカリウムのように水分を排出する作用はありません。

「からだを冷やす」の定義がちょっと違うのかも?

 

このように、砂糖が直接からだに悪影響を及ぼすことはありません。

それどころかエネルギーとしては、大事なものです。

特に脳はブドウ糖のみがエネルギー源です。

そもそも、砂糖は調味料です。

塩や醤油を大量摂取したらからだによくないのと同様に、砂糖も調味料として適正な量を使えばなんの問題もありません。

嗜好品としての砂糖(お菓子など)も同様です。

タバコやお酒の摂りすぎがよくないのと同じです。

ただし、この「摂りすぎ」が問題です。

砂糖は簡単に摂りすぎてしまうからです。

 

砂糖を摂りすぎてしまう要因

水に溶けやすい

砂糖は20℃において、100gの水に約200g溶けます。

煮詰めると、もっと濃度が上がります。

塩などは100gに26gしか溶けません。

つまり、一度に簡単に大量に摂ることができてしまうのです。

 

おいしい

東洋医学では、甘味はからだを緩めるとしています。

緊張をほぐしたい時など、甘いものを食べるとほっとしますね。

そして甘味は脾を補うのですが、脾はからだの中心の臓で、気・血・津液いずれの生成に大事な働きをします。

大事な臓なので、からだが必要とするのです。

そのためおいしく感じるのかもしれません。

おいしいものが手軽に食べられるなら。。

 

嗜好性がある?

甘い味は食べ始めると、おいしい=幸せの記憶からか、次々に食べたくなります。

本当に嗜好性があるのか、はっきりしたデータはまだないようなのですが、体験的に納得してしまいますね。

 

このように、砂糖はたくさん摂ってしまう要素がいくつもあります。

東洋医学では、甘味は肉を傷(やぶ)るとも言われます。

肉を傷るとは、摂りすぎると緩みすぎて肉に悪影響を与えるという意味で、簡単にいうと太るということです。

古代から、甘味の摂りすぎは警告されていました。

からだには必要な砂糖、うまくつきあっていきたいですね。

 

subaruhari9.hatenablog.com