砂糖はからだに悪いのか
白砂糖がからだに悪い、とよく言われています。
砂糖はからだを冷やす、砂糖は骨を溶かすなど。。
これらのことに根拠はあるのでしょうか?
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白砂糖は避けるべき?
砂糖とは、日本では上白糖が一般的です。
上白糖はほぼ蔗(ショ)糖(スクロース)からできています。
蔗糖はブトウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)が結合した二糖類です。
砂糖が白いのは、蔗糖の結晶だからです。
塩や雪と同じ理由で、白いのです。
漂白は、していません。
見映えをよくするために漂白など手がかけてあるものは、加工食品になります。
かんぴょうなどには、使われている場合があります。
また、黒糖や三温糖など、茶色っぽい方が健康に良さそうなイメージがありますが、どれも庶糖であり、精製行程などの違いで色がついているだけです。
白砂糖よりミネラルなど含んでいますが、特別多量に含んでいるわけではありません。
味わいが違うので、料理に合わせて使い分けるのがよいと思います。
砂糖に害はあるのか
虫歯になりやすい
砂糖は虫歯になり易いです。虫歯菌が砂糖をエサに歯を溶かす酸を作り出してしまうからです。
血糖値が上がりやすい
砂糖は小腸にてブドウ糖と果糖に分解されて吸収されますが、そのスピードが早く、血糖値が上がりやすいといわれます。
清涼飲料水など飲んだ時は注意が必要です。
太る
小腸から吸収されたブドウ糖はエネルギー源として使われますが、余ったものは肝臓でグリコーゲンにされて貯蔵されます。グリコーゲンは使われないと、からだの各所で遊離脂肪酸と結合して中性脂肪になります。
必要以上に摂取すると、太ってしまうことになります。。
からだを冷やす?
マクロビオテックにもとづく食養生において、砂糖は陰性の食品に分類され、からだを冷やすとされています。
マクロビオテックは東洋医学を参考にしているようなのですが、東洋医学では食材を「寒・涼・平・温・熱」の五行に分けて考えたりしますが、砂糖は食材ではないのでこれに該当していません。
寒や涼の食材にはカリウムが多く含まれていますが、砂糖にはカリウムのように水分を排出する作用はありません。
「からだを冷やす」の定義がちょっと違うのかも?
このように、砂糖が直接からだに悪影響を及ぼすことはありません。
それどころかエネルギーとしては、大事なものです。
特に脳はブドウ糖のみがエネルギー源です。
そもそも、砂糖は調味料です。
塩や醤油を大量摂取したらからだによくないのと同様に、砂糖も調味料として適正な量を使えばなんの問題もありません。
嗜好品としての砂糖(お菓子など)も同様です。
タバコやお酒の摂りすぎがよくないのと同じです。
ただし、この「摂りすぎ」が問題です。
砂糖は簡単に摂りすぎてしまうからです。
砂糖を摂りすぎてしまう要因
水に溶けやすい
砂糖は20℃において、100gの水に約200g溶けます。
煮詰めると、もっと濃度が上がります。
塩などは100gに26gしか溶けません。
つまり、一度に簡単に大量に摂ることができてしまうのです。
おいしい
東洋医学では、甘味はからだを緩めるとしています。
緊張をほぐしたい時など、甘いものを食べるとほっとしますね。
そして甘味は脾を補うのですが、脾はからだの中心の臓で、気・血・津液いずれの生成に大事な働きをします。
大事な臓なので、からだが必要とするのです。
そのためおいしく感じるのかもしれません。
おいしいものが手軽に食べられるなら。。
嗜好性がある?
甘い味は食べ始めると、おいしい=幸せの記憶からか、次々に食べたくなります。
本当に嗜好性があるのか、はっきりしたデータはまだないようなのですが、体験的に納得してしまいますね。
このように、砂糖はたくさん摂ってしまう要素がいくつもあります。
東洋医学では、甘味は肉を傷(やぶ)るとも言われます。
肉を傷るとは、摂りすぎると緩みすぎて肉に悪影響を与えるという意味で、簡単にいうと太るということです。
古代から、甘味の摂りすぎは警告されていました。
からだには必要な砂糖、うまくつきあっていきたいですね。