3大栄養素はどれも必要です。
からだにいいものといって何が思い浮かぶでしょうか?
最近は納豆、アーモンドなど取り上げられているのでしょうか。
特定の病気にかかりにくくなる食品はこれ、みたいなものも紹介されると流行ったりしますね。
結論から言うと、どの食べ物も、だいだいからだによいです。
それに流通している食品は、厚生労働省の設定しているそれぞれの基準を満たしていますので、食べていけないものはありません。
問題になるのは、食べ方とかその量ということになります。
食べ方という点では、まずは人のからだに何が必要かということになりますね。
家庭科でも習った、3大栄養素の糖質・脂質・たんぱく質です。
これにビタミンとミネラルが加わると5大栄養素と言われます。
糖質のはたらきは、からだのエネルギー源。血糖値に影響。
脂質のはたらきは、エネルギーの貯蔵、細胞膜、臓器、神経細胞、ホルモンの材料になる、脂溶性ビタミンの吸収を助ける、保温、潤いの維持など。
たんぱく質のはたらきは、血、筋肉、爪、髪、皮膚などの材料、膠質浸透圧の維持、神経伝達物質、免疫細胞や酵素やDNAなどを構成してからだの働きを支えるなどです。
3大栄養素はそれぞれはたらきが異なるので、どれもまんべんなく摂る必要があります。
糖質制限ダイエットが流行り、糖質が太る元であり、糖質を食べなければ脂肪からエネルギーを摂るようになるので痩せられるという説が語られていますが、正しく実行するのは難しいと言えます。
たしかに、余った糖質(ブドウ糖)は肝臓でまずグリコーゲンにされて肝臓や筋肉に貯蔵されたのち、それでも使われない場合は中性脂肪になります。
食事で摂取した糖質が足りないと、まずはグリコーゲンからエネルギーを取ります。
ブドウ糖はグリコーゲンになる際その4倍もの水を取り込みます。
糖質制限を始めたばかりのころは、グリコーゲンがブドウ糖に還元されるときにその水分が排出されるため、ぐっと体重が減ります。
糖質制限ダイエットって、いいじゃん!となる段階です。
でもこの時点では脂肪は減っていません。
そもそもからだのエネルギー源は糖質、という前提でからだは運営されているのであり、脂肪は非常用として蓄えられています。
そのため、そうそう使わないようになっています。
この非常用エネルギーを使うということは、からだにとっては非常事態なわけで、糖質を取らない、というのはからだに非常事態宣言をすることです。
脂肪から必要なエネルギーが順次消費されればよいのですが、非常事態なので、からだはそんな冷静ではありません。
なにしろブドウ糖が不足すれば司令塔である脳が働くなるので、これはもう一大事なのです。
そのため脂肪ばかりか筋肉(たんぱく質)を分解してエネルギーを得ようとしたりなど、からだは必死になります。
筋肉が落ちてエネルギー消費効率が悪くなり、よけい痩せにくくなるとかなんて、構っていられません。
今!ブドウ糖が必要なんだよ!ってなっているのです。
また、非常事態なので、通常業務もおろそかになります。
からだのあちこちでの働きが悪くなり、結果体調を崩しやすくなります。
同じように、脂質の摂取が足りない場合、たんぱく質の摂取が足りない場合も同様にからだに負担がかかります。
負担で済まなければ体調を崩したり、さまざまな病気を引き起こします。
3大栄養素のうち、たんぱく質が大事そうなのはなんとなく理解できる一方、糖質は脂質に置き換えてもいけそうなイメージがあります。
しかし脂質でまわるならからだはとっくにそうしているはず。
糖質のはたらきがエネルギー源に特化しているということには、大きな意義があります。
安易に減らしたりせず、他の栄養素も含め毎日バランスよく食べるようにしてほしいと思います。
何をどれだけ食べればいいのか、今の食事は足りてるのか多いのかわからないなと思う時は、基本にかえってみるのもよいですね!
参考になります。↓