お灸は、温かさ以外にも効果あり!
すばる鍼灸院では治療にお灸を活用しています。
温かくて気持ちの良い棒灸はじんわり温めたい時に。
コリのある所にすれば、ほぐすのに一役買ってくれます。
ちくっと熱さを感じる直接灸は経穴にピンポイントで熱を入れ込むことができます。
このように、お灸は火を使うために熱による治療がメインになります。
しかしながら、お灸の効果は温熱効果だけではないんです。
お灸はもぐさという、ヨモギの葉を精製したものです。
厳密にいうとお灸とはもぐさを使った治療法で、使うものの方をもぐさというんですね。
もぐさは、ヨモギの葉っぱの裏側に生えている産毛のようなものを取り出して集めたものです。
乾燥させたヨモギを細かく砕いて葉っぱや葉脈部分を少しずつ取り除いていって作ります。
この写真で言うと、右下のものが乾燥したヨモギで、そこから時計回りに精製度が上がっていきます。
最終的にはきれいなベージュ色をしたふわふわのもぐさがとれます。
もぐさのもとがヨモギということがイメージできましたでしょうか。
もぐさを燃やすと、お線香とはまた違う、スッキリしてちょっと甘い香りがします。
精製度の高いもぐさの入った袋を開けた時も、ふわっといい香りがします。
春先にヨモギの入ったお団子など出回りますが、爽やかな香りがおいしさを倍増させてくれますね。
あの香りが、もぐさにも残っているのです。
この香りの効能が、お灸の持つもうひとつの特徴なんです。
主な精油成分
シネオール
防虫剤に使われるショウノウのような、メントールに似たスッとした香りです。
ユーカリ、ローズマリーなどのアロマ製油に含まれるほか、バジリコやローリエの葉にも含まれています。
粘膜における炎症作用を和らげる働きがあり、抗菌や去痰作用もあります。
他にも血行促進や鎮静作用なども。
βカリオフィレン
鎮痛作用や女性ホルモンバランスを安定させたり、不安を和らげる効果もあります。
イランイランやマジョラムといった精油のほか、シナモンや黒コショウにも含まれています。
αピネン
針葉樹にも含まれる香り成分です。食べ物ではミョウガにも含まれています。
血行促進などの働きがあります。
他にも様々な精油成分がふくまれるヨモギですが、香り全体としてはリラックス効果が抜群にあると感じます。
嗅覚は五感の中でも感情や記憶に結びつきやすい感覚です。
香りで心を落ち着かせたりすることも、治療にとても役立っていると思います。
ご自宅でも気軽にできるお灸商品もたくさん出ていますので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。