休み明けの心の準備はよいですか?
かつてない長さの連休も明日で終わります。
サービス業や、会社勤めでも途中出勤したという方も多いかとは思いますが、明日から久しぶりに出社という方は、ちょっと気をつけてください。
食生活が乱れやすい→体調を崩しがちに
という流れは前回お話しした通り↓なのですが、連休には、こころの問題も潜んでいます。
お休みの間、ゆっくり休めてリフレッシュできた!という方でしたらよいのですが、10日もあると出かけたり人と会ったりすることもありますね。
そんな時…
- 久しぶりに友人に会えて楽しかったが、話題がリア充で自分が情けなくなった。
- 新築の友人の家に招かれたが、幸せぶりがまぶしかった。
- 実家に帰ったら、親に気にしてることをズバズバ言われて傷ついた。
- 親戚や義実家の人に心無いことを言われ、苦笑いで逃げた。
- テレビはお出かけ情報ばかりで、何の予定もない自分はダメなのか悩んでしまった。
などという、ちょっとしんどいこともなかったでしょうか!?
お休みの間は、いつもとは違う人たちと会う機会も増えます。
生活環境が違う人とは価値観も違ってきますので、気持ちを揺らぶられることも起こりえます。
でもだからといって、落ち込んだりする必要もありません。
もとの毎日に戻るまでです。
だいたいほとんどの人は、頑張った時期、しんどい時期、充実した時期、焦る時期、いろいろ起こっています。
それらは人によって違いますので、たまに会う人とは、たいていそれぞれに訪れている時期がずれています。
この時も書きましたが。↓
充実した時期の人としんどい時期の人が会えば、温度差が生じるのは当たり前です。
だれのせいでもないし、自分を責める必要もありません。
まぁ、明らかにマウントされたりとか、悪意ある言葉を投げつけられたとかなら腹も立ちますけど。
ですので、もやもやすることはないんですが、気持ちを切り替えられないまま忙しい毎日に戻るのはよくないですね。
ということで、明日一日は、こころとからだを整えるために使うことを提案したいと思います。
会社に行くのと同じ時間に起きて、自分の好きなことをして過ごし、夜はゆっくりして早めに寝る。
それだけでよいと思いますので、自分を取り戻してからまた仕事を始めていただければいいなと思います。
長い連休には、食生活に気をつけよう。
かつてない大型連休と言われている今年のゴールデンウィークも後半に入りました。
やはり駅とか店とかあちこち混んでいるようですね。
令和元年スタートということで、記念に御朱印をもらったり、限定品を買ったりなどいろいろ楽しんでいる方も多いかと思います。
連休を楽しむのはよいのですが、ちょっと気をつけたいのが食事です。
仕事に出かけている時は、就業時間の関係上もあり、規則正しい時間で食事をとることができます。
食事内容も、自分なりにしっかりと働けることを意識してきちんとしたものを選びますよね。
それが連休となると、様子が異なります。
朝は遅く起きることでご飯を抜いたり、遅い時間に摂ったりします。
または朝早くから出かけてしまうこともありますね。
お昼はインスタントラーメンなど適当なものにしたり、外出先でファーストフードを食べたり。
出かけ先でちょこちょこ食べ歩いているうち、お昼はいいやとなることも。
夜は夜で、飲みに行く機会が増えたり、実家に帰ったりもしくは親が来ていつもより豪華なものを食べたりすることもあります。
そうして、昨日は豪華だったから今日は適当で、などとやっているうち、どんどん食生活が乱れていってしまいます。
いつものゴールデンウィークだと、たいてい途中で出社する日があるので、そういう流れをリセットすることができます。
しかし今回は10連休、連続で休みという方が多いという状況。
慣れない連休ですし、明日も休みだと思うと気持ちも緩みます。
しかし、1週間以上も食生活が乱れる上、それと合わせて生活リズムも乱れることによって、からだの調子が崩れやすくなります。
胃が重い、だるい、休んでいるはずなのに体調がよくないということにつながってしまうんですね。
そうすると、からだの調子がよくない状態で休み明けを迎えなくてはならず、忙しいであろうその時期を、元気の出ないからだでこなさなければならなくなります。
忙しいのに不調で無理をするので、意外と回復が遅くなり、不調が長続きすることに。
4月の時点でちょっとしんどかった方は、からだがついていかないことで、気持ちも落ちてしまうかもしれません。
休みくらい好きに過ごしたいというのももちろんありです。
しかしその場合でも、仕事の始まる2、3日前くらいから朝ちゃんと起きてごはんを食べる、ということをやってみるといいかと思います。
休みの間ににからだはリカバリーできていたり、ストレス発散されているので、そんなに難しくないはずです。
休みを有意義なものにするためにも、最後の調整をちょっと頑張ってみてはいかがでしょうか?
なんだかからだがだるい、、のは疲れのせいではないかも。
からだがだるいなぁと感じることは、日常でもよくあることだと思います。
疲れが溜まっているのかな、生理前だからかな、などと考えてしまうことが多く、そのままやり過ごしている場合も少なくないのではないでしょうか。
慢性的なだるさがある場合、疑ってみてほしいのが貧血です。
貧血は、血液中の赤血球の中にあるヘモグロビンという酸素を運ぶ働きのあるたんぱく質の一種が、通常より少なくなっている病気です。
酸素を運ぶものが少なくなっているということは、からだが常に酸素が足りない状態になっていると言えます。
そのため、だるさなどの全身に症状が現れやすくなりますし、血液を全身に送ろうと心臓が頑張るので、動悸や息切れなどが起こります。
※なお、暑さや緊張などで急に倒れて意識を失うことを俗に貧血と言ったりしますが、これは「脳貧血」といって、自律神経が乱れて一時的に脳への血液供給量が減少することで起こりますので、「貧血」とは病態が異なります。
貧血の大きな原因は鉄の不足です。
ヘモグロビンは鉄(Fe2+)を中心にもつたんぱく質で、鉄に酸素が結びついて酸素が運ばれます。
鉄が足りないとヘモグロビン生成量が少なくなり、十分に全身に酸素を運ぶことが難しくなります。
鉄を失う最大の原因は出血です。
子宮筋腫があるなどで月経過多になっていると、貧血の原因になりやすいです。
胃潰瘍などで慢性的な出血があっても貧血になりますが、女性の貧血は月経時の出血によることが多いです。
鉄は吸収率が悪くて、動物性の食べ物から摂れる鉄で摂取量の15~25%、植物性の食べ物から摂れる鉄だと5%くらいです。
普通のバランスを考えた食生活でなんとか必要量を確保できるくらいの量ですので、貧血がある場合は鉄剤をとって鉄の量を増やす必要があります。
貧血は予防が大事です。
からだに吸収された鉄は、ヘモグロビンとして赤血球を構成するほか、貯蔵鉄として肝臓や脾臓にキープされます。
出血によってヘモグロビンが減っても、貯蔵鉄から補充することができます。
貧血になってしまうと貯蔵鉄も使い果たしてしまうので、また必要量を確保するまでに時間がかかってしまいます。
赤血球の寿命は120日くらいですが、老化して破壊された赤血球中の鉄は再利用されますので、出血しなければ大幅に減ることはありません。
そのため、生理で失った分を常に補っておくことが大事になります。
子宮筋腫は良性腫瘍なのでそのままにしておくことも多いですが、できてる場所によっては月経過多を引き起こします。
その場合は、腫瘍の切除を検討した方がよいかもしれません。
たんぱく質を摂るように心がけましょう。
鉄はたんぱく質に多く含まれます。
インスタント食品やパンなど、手軽に食べることのできる食べ物はたんぱく質が少ないです。
お肉、魚、野菜、海藻類を毎日の食事でとるようにすれば、鉄も摂取できます。
鍼灸治療で直接貧血は解決できませんが、胃腸の働きを活発にするよう治療し、消化吸収を助けます。
慢性的なだるさがあり、休んだりしても改善しないような時は、貧血があるかどうかを確認しておくのもよいのではないでしょうか。(血液検査ですぐわかります。)
もうすぐゴールデンウイーク!お出かけもいいけど…
昨日は平成最後の水曜日、今日は平成最後の木曜日、そして明日は平成最後の金曜日です。
だからなんだという訳ではありませんが、年号が変わることでなんとなくひとつの時代の区切りとなるような気もします。
令和はどんな年になるだろう?のような。
元号が変わることで祝日が増え、今年のゴールデンウイークは10連休となりますね。
テレビもお出かけ情報などの様々な特集を組んでいて、長い休みへの期待感を感じます。
気候もよい時期ですし、予定をたくさん入れて満喫するのもよいですよね。
一方で、そんなに休みがあってもやることがないとか、海外旅行なんて無理無理、とかそもそも仕事だし、などというつぶやきも聞こえてくるようなこないような。
さて、ゴールデンウイークの時期は、東洋(医学)的にみると、土用の時期にあたります。
土用とは?
季節は4つなのに五行は5つあるので、それをどのように考えるかということでもありますが、各季節の最後に「土」がくることには意味があります。
それは季節の交代をスムーズに進めるということです。
「土」は五行の中心にあたります。
以前五臓の配置をこのように↓説明しました。
これを五行に置き換えるとこのように↓なります。
季節は春から夏(木から火)に変わっていきますが、その際かならず中央を通ります。
土には土(つち)の働きがあります。
つまり、すべてのものを分解し、土に還す。そして命を養う栄養分を作り出す。ということです。
この働きにより、春の気をいったんリセットして夏につなげるということがスムーズにできるのです。
またこの働きは、五臓の脾の働きにも応じます。
脾は口から入った食べ物を受け止め、消化し、栄養に変えます。
春の土用は、春という季節を過ごすために頑張り、疲れた「肝」に栄養をわたして癒してあげる時期なんですね。
夏の土用にウナギを食べて精を付けよう!と江戸時代に平賀源内がプロモートしたのも、そういう五行の考え方に基づいているのです。
季節の変わり目ということで疲れが出やすい時期でもある土用。
今年の春の土用は4月17日から5月5日です。
ゴールデンウイークはばっちり土用の期間と重なっていますので、からだに負担をかけずゆっくり過ごすのも理にかなっています。
周りは遊んでいるのに自分は何もしてないなーと考えるとネガティブになりがちですが、ゆっくり過ごすのにふさわしい時期なんだもんね、と発想を切り替えればきっと有意義に過ごせると思います。
春の脈
暦の上では春の土用に入り、夏が間近になっています。
立夏は5月6日、連休明けからは夏です。
やっと暖かくなってきたのにと思いますが、陽はかなり長くなってきていて、日差しも強く、季節が変わっていくのを感じます。
季節が変わると、それに応じて人のからだも変わります。
それを端的に知ることができるのが、脈なのです。
治療の前に患者さんの脈をみて五臓の虚を探る訳ですが、その時に脈の深さも診ます。
軽く触れるだけで感じ取れる脈を浮脈といいまして、春によくみられる脈状になります。
春というのは気が上昇し始める時期なんですが、脈も表面の方にあがってくるんですね。
もちろん、体調その他で脈は変わるのですべてそうなる訳ではないのですが、それで
も春になると全体的になんとなく脈が触れやすくなる気がしています。
浮脈は季節の脈ではありますが、風邪のひき始めなどからだの表面近くに熱が停滞している時も出ます。
運動した後で汗をかいている時などもそうです。
でも、教科書的には春は弦脈という脈が現れるとされています。
弦脈とは、読んで字のごとく、ピンと張った弦のように固めで緊張感のある感じのする脈です。
弦脈は、からだのどこかに熱があることを意味するとされていて、血虚による虚熱が発生していることを示しています。
春は肝の季節なんで肝虚になりやすく、それで弦脈が出るという理屈。
季節による脈は虚実がないので、病気のものと区別できるということになってます。
ただ臨床上は弦脈自体、あまり遭遇しないような気がしています。
女性を治療しているからかもしれないですが。
そんなわけで、自分にとってはちょっと浮いた脈が春を感じさせてくれる脈となっています。
でも脈にそんな違いがあること自体、なんのこっちゃという感じかもしれないですね。
勉強し始めたころはほんとにそんな感じでしたが、慣れてくるとなんとなくはわかる。ような気がしています。
とはいえ、血管の収縮や脈拍は自律神経が関係していますので、脈をみるということは自律神経の微妙な変化を感じ取っているということなのかもしれません。
たくさんの情報が詰まっていることは、確かだと思っています。
後はそれを読み取る力の問題ですね。。。
春の冷えにはストールを活用!
少し前にも書きましたが、春は気温差のとても激しい季節です。
先週も寒い日があったりしてしんどかったですが、ようやく寒さにおびえる日々も終わりそうな感じがしてきています。
日中は日も延びてきて気温も上がり、湿度もさほど高くなく、気持ちがよいですね。
Tシャツ姿で出歩いている人などを見かけると、もう上着を脱いでしまいたくなったりもします。
それはそれでよいのですが、ちょっと心細いなという時は、ストールが活躍します。
ストールのよいところ
首を温められる
Vネックやボートネックのカットソーなど、女性ものは首回りがゆったりしていたり、開いているものが多いです。
袖が7分丈でも、首が開いている方が冷えやすいです。
首もとが開いていると中に風が入りやすく、そのままからだを冷やしてしまうためです。
また、後頚部に風を当てない方がよいです。ここを冷やすと風邪を引きやすくなりますし、肩もこりやすくなります。
ストールを巻くことでそれを防ぐことができ、なおかつ暑苦しさも感じにくいです。
持ち運びが苦ではない(かさばらない)
しわ加工のものならそのまま丸められますし、相当な大判のものでもたためばカバンに入るくらいにコンパクトになります。
きんちゃく袋一枚用意しておけば、それに入れてしまっておけます。
上着だといったん脱いでしまったら腕にかけて抱えておく必要があり、暑いと腕も覆われてしまい暑くて邪魔です。
適度に汗を吸ってくれる
今週のお題「平成を振り返る」
ストールを巻くことで温かくなるのはよいのですが、気温や動きによっては汗ばむこともあります。
それをストールが吸収してくれるので、汗による冷えを回避してくれます。
取り外したり、また巻いたりも簡単ですので、状況に応じて使い分けられるのもよいところです。
肩をカバーできる
夜思わず寒くなったときなどに、ストールがあると肩を覆うことができます。
肩が出ているのとそうでないのとでは、体感温度がかなり違ってきます。
気温の急な変化にも対応できるのはありがたいです。
着こなしのアクセントになる
上記の通りストールは便利ですが、着こなしに色を添えるおしゃれアイテムでもあります。
コートにもカットソーにも、幅広く合わせることもできます。
色を選べば顔色を明るく見せる効果もあります。
いかがでしょうか?
なんてことない小物ですが、うまく活用して健康とおしゃれを楽しんでみてください。
歯の健康と、東洋医学
私事ですが、本日の午前中、親知らずを1本抜きました。
それにちなんで?歯のことについて今日は書いてみたいと思います。
東洋医学では、歯は骨の余り(骨余)と言われていまして、骨の一部と考えます。
骨は腎と関係の深い臓器になりますので、歯も腎と関わりがあります。
色体表でいうところの「五主」を参照ください。↓
実際に(解剖学的に)、骨と歯は構造が似ていて、骨の成分と同じリン酸カルシウムが主な成分のエナメル質の中に、象牙質をはさんで歯髄という血管の通う結合組織があります。
骨にも骨髄があり、骨を栄養しています。
東洋医学では、髄は腎の精から作られていると考えられていて、それが海のように溜まっているところとして表現されている「髄海」は脳を指します。
脊髄液は脳に通じていますので、理解はしやすいかと思います。
腎精とは、父母から受け継いで初めから持って生まれた「先天の精」と、食事の栄養分と呼吸で得られた空気から生成された「後天の精」が腎に蓄積されたものです。
腎精は生命活動のエネルギー源になります。
そのため、腎虚になって腎精が不足すると骨が栄養されずにもろくなると考えられます。
腎は成長や老いに関係していますので、腎精が不足している子供のころは虫歯になりやすいですし、高齢になると歯が抜けやすくなります。
また、昔は妊娠すると歯がもろくなると言われました。
今は定期検診で栄養状態をみていますのであまりそのようなことはないかもしれませんが、以前は虫歯になりやすかったりしたようです。
これも妊娠で腎虚になると起こりやすいと考えられます。
また、色体表の同じ五主のところで、脾は「肌肉」となっています。
これは筋肉以外の結合組織や脂肪の部分を指していて、歯茎もそれにあたります。
そのため、歯肉炎などは脾虚になっていることが多いようです。
また、歯には陽明経が通っていて、下の歯には足の陽明経つまり胃経、上の歯には手の陽明経が関係します。
胃熱がこもって、それが陽明経に出ると歯茎が腫れたり痛んだりすることがあります。
その辺については以前書きました。↓
このように、東洋医学の考え方からするとからだの健康状態は歯にも影響を及ぼすことがわかります。
それを裏付けるように、現在、歯の不具合がさまざまな病気と関係があることがわかってきています。
震災時、歯が磨けないことが原因で誤嚥性肺炎になる方が急増しました。
歯周病菌は心臓の血管に炎症をおこし、心筋梗塞を引き起こす原因のひとつです。
腎の相剋関係の相手は心です。
また歯周病菌はインシュリンの分泌を抑制し糖尿病のリスクを高めますし、糖尿病は歯周病を引き起こしやすくなります。
糖尿病は古くは消渇と言って、脾虚とのかかわりが深いとされる病気です。
歯を大切にするということは、からだの健康にもとても重要なんですね。
親知らずは、麻酔をして数分後、あっさりと抜歯されました。
抜いた歯をもらってきましたが、歯の横に穴が開いていて、これでは炎症がおこっても仕方ないという状態でした。
このまま痛みをやり過ごして歯周病になっていたら大変でした。
健康な歯を抜くことへの賛否(親知らずでも)はあるかもしれませんが、虫歯になりかけていた歯は抜いてよかったと思います。
抜歯後、痛み止めをもらいましたがさいわいそれを服用するほどの痛みも出ず、なんとかやり過ごせています。
合谷に置き鍼しているのが効いているのかも。
鍼はなにかと便利です(笑)